野菜を動かす仕事は、
経済を動かす仕事、
でもある。
普段は自転車で、雨の日はバスで出勤しています。タイムカードを打ったらまず、PC上でお客様ごとに商品を振り分ける「分荷」作業のデスクワーク。作成したリストを持ってすぐ、青果棟にある自社の予冷庫へ移動。担当する数々の洋菜たちの、入荷や在庫をチェックします。
現在の青果市場では「相対(あいたい)」と呼ばれる、事前に注文された取引の割合が大きいのですが、もちろん昔ながらの競売も行われています。生産者から預かった作物を余すことなく販売するため、私自身、毎日セリに立っています。
相対やセリ、得意先への個別の提案などを通じて8時半ごろまでに担当するすべての洋菜を「即日即売」させていきます。続いて明日以降に向けた営業活動。お客様のニーズに合わせ今後の入荷予定などをお知らせします。扱う洋菜は純国産ですが、調達できないときは商社を通じて輸入することも。仲卸、高級スーパーなどの顧客を相手に日々、大きなお金を動かすビジネスです。
午前中に済ませたい仕事が沢山あるので、昼食はついつい遅めになることも。休憩については忙しい時間帯でも、合間をぬって自分のペースで自由に取れます。なので昼食までに「疲れた!」とか「お腹すいた…」という経験はありません(笑)。
午後の仕事は翌日の入荷情報収集と、顧客からの注文受付。いわゆる「分荷」と呼ばれる作業です。生産地から届く作物はすべて売り切るのが市場の仕事のミッションですから、まずは等級やサイズを含め入荷する商品を正確に把握することが不可欠。もし終業時間までに産地から情報が届かなければ、残業して連絡を待つことになります。
生産地から届く明日の入荷予定が出そろい、お客様からの注文を取り終えたところで業務終了。同僚や先輩たちと仕事終わりの時間が合えば、最寄りの大森駅周辺でいっしょに夕飯を食べて帰ります。
市場の仕事は農業と深くかかわっていますが、入社前から専門の知識を持っている必要はありません。私自身、経済学部の出身ですが作物の値動きなどの「先を読む力」では、経済学の視点が役立っていると思いますし、営業という仕事はあらゆる経験や学びが活かせる仕事だと考えています。自身が感じる「やりがい」は、日々億単位のお金を動かせる大きな仕事であることと、結果を出せば全国の生産者から直接感謝の言葉を貰えることでしょうか。社内の「雰囲気の良さ」「人の良さ」を知っていただくためにも、興味を持ったらまず、扉をあけて貰えればと思います。